人魚姫なベリサン/さるかになベリサン※暴力注意/赤ずきんなベリサングラ/お菓子の家なサンとグラとジタ

さるかになベリサン※暴力注意

「簡単に死ねると思うなよ。痛みと屈辱を与えて、最後にその首を切り落としてやる」
薄暗い部屋に落ちた声は低く、憎悪に満ちていた。
それに、男は軽く笑う。
「イイ目をしてるね、たまらないよ」
後ろ手に縛られた拘束すら楽しむように口を開く。
「あのつまらない男からキミが生まれたなんて最高にソソるじゃないか」
胸ぐらを掴めば息が詰まったのか眉を寄せる。
しかしその笑みは崩れもしない。
「黙れ。まだあのお方を愚弄する気か」
「ハハ、褒めてるんだよ」
「ふざけるな」
男を床に叩きつけ、立ち上がってわき腹を踏みつける。
ぐっと踵が肉に食い込んだ。
床を濡らすその色は、黒く変色している。
「あ……は、イイね、そこ折れてるんだ、もっと踏んでくれないか」
浮かぶ恍惚とした表情は、演技とも思えない。
深い闇を覗くようでゾッとした。
一瞬体が引いて、足の力が抜ける。
「そんなもんじゃオレに屈辱なんて与えられないぜ?」
「……何なんだ貴様は」
拘束する際に随分と深手を負い、抵抗する術を奪ってもこの男の余裕は消えない。
それが口先だけと思っても気を抜くことはできなかった。
「キミのその憎しみを一身に受けられるんだ、最高じゃないか」
「俺など取るに足らないとでも」
「まさか、最後までキミを味わってあげようって話だろ。さぁ、次は何だ?目でも潰すかい?」
「……それでも貴様は笑うんだろう」
まるで復讐など意味をなさないかのように。
「うん?オレを萎えさせたい?そうだなぁ、相手が一人で勝手に興奮するのを見せられるのは萎えるね」
それは今の貴様ではないのか、と脳裏を過ぎるが男が言葉を続ける方が早かった。
随分と生き生きしている。
「だからちょっと、そこで自慰でもしてみなよ」
意味を理解できずに男を見返す。
「オナニー。わかるだろ?」
「……は?」
「わからない?じゃあ教えてあげるからこの腕を解いてくれないかな?」

人魚姫なベリサン / 赤ずきんなベリサングラ
text